(9) 広見(富士宮大沢)


おまけ
 富士山の山頂火口縁には,いくつもの頂があるが,西側により高い頂があり,最高峰は南西側の剣が峰3775.6m,第2の高峰が北西側の白山岳3756.4mである.これに対して東側の頂はやや低く,南東側成就岳が3732.7m,東側伊豆岳が3748.8mである.そして不思議なことに,富士山最大の大沢「富士宮大沢」は,最高峰直近北西側に発生している.この沢は,富士山にあっては,もっとも傾斜が急で,土砂流出量も多い.山頂から高度900mまでの平均傾斜は19°(345/1000).強い地震動があれば,斜面に平行に成層している溶岩層が滑り落ちる危険性がある.
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